独身のときは、お金なんてなんとかなると思っていた。
働いていれば給料は入るし、生活は回る。
特に深く考えなくても大丈夫だと思っていた。
でも、その考えは結婚して子どもができてから変わった。
日本にいたときの感覚
日本にいたときは会社員だった。
年金は払っていたけど自分で払っているという感覚はほとんどなかった。
給料から自動的に引き落とされていたし、手続きをした記憶もない。
退職金制度もあった。
将来に向けて何かが積み立てられている、そんな安心感はあった。
自分で投資をしなくても、なんとなく将来は用意されているような感覚。
深く考えなくても、仕組みが回っている。
そんな環境だった。
カナダでは違った
カナダに来てから、その感覚は完全になくなった。
やらなければ、何も起きない。
RRSPも、TFSAも、RESPも。
全部自分で調べて、自分で決めて、自分で申し込む。
誰も自動では用意してくれない。
最初は正直、面倒だった。
英語の説明を読んで、税金の仕組みを理解して、本当にこれで合っているのか何度も調べた。
でも気づいた。
知らないままでいる方が、よっぽど怖い。
カナダ人はお金に積極的
カナダでは投資の話題が普通に出てくる。
同僚との雑談でも、友人との会話でも、資産運用の話は自然に混ざる。
増やす前提で考えている人が多い印象を受けた。
守るというより、準備する。
その文化の違いは大きいと感じた。
子どもが生まれてから
子どもが生まれてから、RESPという制度を知った。
教育資金用の口座で、入れた金額の20%を国が上乗せしてくれる。
年間2,500ドルまでが対象で、最大で生涯7,200ドルの補助がもらえる。
最初に思ったのは、なぜもっと早く知らなかったんだろうということ。
投資で20%のリターンを最初からもらえる仕組みなんて、そうそうない。
やるかやらないかで、将来の金額は確実に変わる。
しかも、毎年フルで2,500ドル入れなくてもいい。
少額でも、入れた分に対して20%はつく。
余裕がある年は多めに、厳しい年は少なめに。
未使用分は翌年に繰り越せる。
完璧じゃなくていいというのも、少し安心材料だった。
もちろん条件はある。
子どもが将来、大学やカレッジなどの対象教育機関に進学することが前提。
もし進学しなければ、補助金は返還になる。
でも元本は戻るし、完全にゼロになるわけではない。
うちはすでにRESPを始めている。
完璧に制度を理解しているとは言えない。
投資商品もまだシンプルなものにしている。
でも、何もしていない状態よりはずっといいと思っている。
少なくとも、調べて、考えて、決めた。
それだけでも、自分の中では大きな違いだった。


